今回のテーマは、精神障害の中で不安障害に分類される「パニック障害(PD)」です。人間は誰でも、不慮の事故や災害などの危険に遭遇すると、一時的なパニック状態に陥ります。中にはパニック発作を伴う人もいますが、普通の人ならこれはパニック障害と関係ありません。
「パニック障害(PD)」は、予期しない「パニック発作」が繰り返し生じており、1ヵ月以上に亘って不安を抱えたり、行動パターンを変えたりするなどの特定の特徴を持つ精神障害(不安障害)です。さまざまな身体表出を伴うパニック発作を起こしても、精密検査をすると原因が見当たらないのが特徴です。
パニック障害において、パニック発作を引き起こす原因についてはまだ究明途上ですが、脳機能の障害と心理的葛藤が複雑に絡み合って生じるものと推論されています。多くのパニック障害の患者において、脳内のセロトニンを増加させる薬物を投与する治療を行うと改善がみられることから、癒しホルモンの「セロトニン」の分泌が少ないことが推測されます。
ころころコアラさん