夢を叶える145☆セルフイメージの変容と引き寄せ
「フライドグリーントマト」を観て涙が出ました。気持ちよく泣ける映画です!この作品には、突然親しい人の死に直面しても、一生懸命に受け入れていかなければならないという、やるせなさと悲しさがあります。それでも健気に立ち直り、頼もしく生きていくことを教えてくれます。
悲しいだけではなく、気持ちよく泣けた理由は、前を向いて生きていく登場人物たちの姿に励まされたためかもしれません。
わたし達は映画が始まると、登場人物の誰かに感情移入したり、自分と共に生きている家族や友人と重ねたりします。「死」はどこまでも理不尽ですが、結局は受け入れざるを得ません。
あなたもこの映画をなぞりながら、前を向いて強く生きていく方法、そして「生」と「死」について考えてみませんか。
前を向いて生きる方法を教えてくれる映画「フライドグリーントマト」
最初の試練は兄の死
主婦エブリン
そこで出逢った元気でカクシャクとした老女ニニー(ジェシカ・タンディ)の語る「ある一家の物語」に沿って進んでいきます。最後ネタバレあり
物語の主人公は、南部アラバマに住む少女イジー(メアリー・スチュアート・マスターソン)です。明るく快活に暮らすイジーの毎日に、最初の試練がやってきます。それは、最愛の兄バディの交通事故死でした。
バディの恋人ルース(メアリー・ルイーズ・パーカー)ともども悲しみに暮れますが、それを機会にイジーとルースの友情は深まります。間もなくルースは結婚し、一旦イジーから離れていきますが、ルースの結婚相手フランクが暴力的だったことから、イジーは持ち前の正義感でルースを取り返します。
イジーは妊娠していたルースを家に引き取り、一緒にレストラン「ホイッスル・ストップ・カフェ」を経営することになります。
再び親友を病気で亡くす
店も繁盛し、2人の平和な日々が続くのですが、ルースを取り戻そうとする前夫フランクが執拗に迫り、次々と嫌がらせをします。ついには殺人事件にまで発展するのですが、イジーは持ち前の負けん気とルースへの友情で追い払うことに成功します。
やっと安穏な日々が戻ってきたと思った矢先、あの優しいルースが病気で倒れ、イジーの懸命な看病も虚しく。ついには最大の親友ルースを失ってしまうのです。
さて、この映画の悲しくも勇気付けられるところは、冒頭に出てくる主婦エブリンの心の移り変わりです。それまで生きることに迷いを感じ、自分探しをしていたエブリンは、老女ニニーの語る主人公イジーの勇敢な行動や友情に、次第に勇気を与えられます。
「イジーの苦労に比べたら自分はなんと恵まれているのだろうか?」
反省するエブリン
充実感のない生活の原因は、すべて自分自身の気持ちにあると気がついたエブリンが取った行動は、まるで少女時代のハツラツとしたイジーのようにふるまうことでした。こころの赴くままに生きようとしたのです。
老人ホームから消えたイジーの行先
老人ホームでニニーの話を聞くことを楽しみにしていたエブリンは、いよいよクライマックスの「その後イジーがどうなったのか?」を知るために、わくわくしながら老人ホームへ赴きました。でも、そこにイジーの姿はありませんでした。
「まさか、ニニーは死んだのでは?!イジーの親しい人が次々と死んでいったように!」
自分に生きる勇気をくれていたニニーの身にも死が訪れたのかと、やるせない気持ちに涙がこみ上げてきます。
ニニー
ニニーは生家に向かったと聞いて、急いで駆けつけたエブリンは、ホッとします。生きているイジーの姿に、もっとホッとしたのは、登場人物に自分を重ねていた観客です。
- 高齢ながら凛とした老女ニニー
- 自分探しをするエブリン
- ひたむきに生きるイジー
観客はそれぞれの登場人物に、自分や誰かが重なります。ある人にとっては、エブリンの気持ちに気付かない無頓着な夫かもしれません。
そして、もっとも勇気づけられるのは、親しい人の死と正面から向き合いながらも、常に一生懸命に生きてきたイジーです。そのイジーは、結局最後はどうなったのでしょうか?
エブリンがニニーから聞けなかったイジーの行く末については、イジーの生家はもしかしたらこの空き地で、あの「ホイッスル・ストップ・カフェ」があったところかもしれない。そんな推測をさせて、映画は終わります。
ラスト
フライドグリーントマトは、一生懸命生きてきた高齢の女性が、たまたま出逢った主婦に人生を語り、主婦の心を大きく動かすという映画です。ところで、仮に自分の半生を他人に語るとして、誰かの心を動かせるものが、わたし達にはあるでしょうか?自慢することなく、また誇張することなく矮小化することなく、「人に語れる生きて来た道」ってあるのでしょうか?
でも、もし神様が、女には子宮で考えさせようとなさったのなら、
なぜ私たちに脳ミソをくださったのかしら?
クレア・B・ルース
まとめ
前を向いて生きる方法を教えてくれる映画「フライドグリーントマト」
- 人生は素晴らしい。
- 「生」と「死」がいつも隣合わせの中で人は生きている。
- 「死」は何も特別なことではなく、ある日突然やってくる。
- 「生」がある限り、前を向いて進むしかない。
- 一生懸命生きていくしかない。
- 迷って足踏みしている暇はない。
著者プロフィール
- プロフィール:すぐ横に畦道の見えるところで書いています。人間みんな1個ずつ持っている「脳」の生理について勉強中です。自分の持ち物なのに、知らない不思議な仕組みがいっぱいあって、ライフワークにしようかなって思っています。誰か教えて下さい。
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