夢を叶える145☆セルフイメージの変容と引き寄せ
人間の一生で最も無益な感情が二つある。
すんでしまったことに対する自責の念と、
これから行うことへの不安である。
ウェイン・W・ダイアー「自分のための人生」
この言葉の裏返しは、人生の「黄金の日々」は「今」であるということです。とすると、これまで生きてきた過去と、これから生きようとしている未来のわずかなすき間である「今」だけが、黄金の日々なのでしょうか?いいえ、「今」がわずかなすき間なんて、誰も言っていません。「今」この瞬間の次にくる瞬間も「今」、そしてその次の瞬間も「今」・・・ 黄金の日々である「今」は、ずっと続いていくのです。
ただし、その前に、二つの感情を整理しておく必要があるというのです。
- すんでしまった過去を、きれいさっぱり清算するのがひとつ。
- もうひとつは、これから生きていく上での不安を払しょくすることです。
【黄金の日々】囚われない生き方
無益な感情① 「自責の念」
あなたが軽やかに生きられないのは、自分の心を捉えて離さない「何か」があるからです。その代表が「後悔」で、さらには後悔の原因をつくった自分を責めるという「自責の念」があります。「後悔」は決して悪いことではない、なぜならそれは反省として次回に生かされるからだと言われてきました。しかし、「反省」って、辛いじゃないですか?自分で自分を諭そうとするのですから。「自問自答」している姿は、苦行僧のようでもあります。
「なぜあの時、あんなことをしてしまったのだろう?」
「あの時の行動が、きっと今に影響し、こうなったに違いない」
「まさか、自分があのような行動をするとは思わなかった」
いかがでしたか?何か答えは出ましたか?あなたはきっと、こう言うでしょう。
「きっとあの時は、幼かったに違いない」
「確かに、今に悪影響をもたらす行動だったのは認めざるを得ない」
「自分ながら悔いるよ」
ところで、この自問自答の「反省タイム」には、どれぐらいの時間を費やしましたか?1時間以上も、ボーっと無意味な「考え事」をしていることもあるのではないでしょうか?その結果は、満足のいくものでしたか?
「特別、目新しい答えが出てきたわけじゃないけれど・・・」
無益な感情② 「不安」
あなたはその「さほど目新しい事でもないこと」に、1時間も費やしたっていうわけですね?ところで、それを考えていたのは「今」ですね?ということは、「今」を楽しむエネルギーを、「過去」のことに使っていたというわけですね?
同様に、こんなこともありませんか?
- 明日はいよいよ、発表会です。昨年の失敗を繰り返さないために、積み重ねてきた練習でしたが、不安は残ります。誰だってそうですよね?なんといっても昨年は、肝心のところで失敗をしてしまいました。
- 来月から、新しい生活がはじまります。新しい仲間とうまくやっていけるか、自信がありません。どんな仲間と出会うのだろうか?みんな優しいだろうか?気軽に話せる人たちなんだろうか?まだ見ぬ人への不安が募ります。
しかし、「今」というこの時間を使って、まだ見ぬこと、まだ未経験のことへの「不安」についてしばらく思いを巡らせて、不安が解決されたことってあるでしょうか?
「いや~、あれこれ考えて、胸のつかえがおりた!」
「考え抜いただけあって、不安や心配が半減した!」
そんなこと、ありましたか?結局、あれほど「不安」について考えたけど、たいした成果があったなんて思えないというのが、実際のところではないでしょうか。
「今」が最高に生きられる時間
さて、この2種類の感情「自責」と「不安」、これをダイアーは『人間の一生で最も無益な感情』と切り捨てているのです。なぜ、無益なのか?それは、どちらの感情にも「今」という大事な時間を費やしているからです。もし、費やすに値するステキな時間だったらいいのですが、まったくそうではないですね。過去についても未来についても、「苦行」のように「絶対正解の出てこない問答」を何度も繰り返して、どんな意味があるのでしょう?
もしかしたら、「今」が一番イイ時間というのを、知らないのではないのでしょうか?
「今」ならできる。
「今」からできる。
「今」しかできない。
そして、何をするのも「今」が一番である。
先送りもせず、先取りもせず、「今」を生きるのが一番人間らしくいられる。
人は、「今」を生きることが、一番適しているのです。なぜなら、あなたが「今」することには、何のためらいもないし、後悔もないし、不安もないからです。
ところで、人生で一番若い時って、いつでしょうか?
生まれた直後?
0歳!
確かにそうかもしれません。でも、その頃は何の自意識もないから、一番若いのは、物心ついた頃?それも実感がありませんね。これからは、こう考えましょう。20歳のあなたも、50歳のあなたも、「今」が一番若い!なぜなら、あと数分経てば、数分間、年をとるってことでなのですから。「今」こそが、黄金の日々なのです。
私には1週間のうち2日だけ、決して思いわずらうことのない日がある。恐れや不安におかされることのない、屈託のない2日。1日は昨日……そしてもう1日は、明日である。
ロバート・ジョーンズ・バーデット「黄金の日」
まとめ
【黄金の日々】囚われない生き方
- 「今」、こころを捕らえて離さないことがありますか?
- それは、「過去」への「自責」でしょうか?
- それは、「未来」への「不安」でしょうか?
- その2つは、人の一生で最も無益な感情です。
- なぜなら、それは「今」という大切な時間を使ってまでして、囚われるようなことではないからです。
- しかも、それは「今」という大切な時間を、いくら使っても解決できないことなのです。
著者プロフィール
- プロフィール:すぐ横に畦道の見えるところで書いています。人間みんな1個ずつ持っている「脳」の生理について勉強中です。自分の持ち物なのに、知らない不思議な仕組みがいっぱいあって、ライフワークにしようかなって思っています。誰か教えて下さい。
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