夢を叶える145☆セルフイメージの変容と引き寄せ
これまでは、プラトンとその同年代の哲学学派を見てきました。プラトンの弟子であるアリストテレスにおいて、ギリシャ哲学が完成したとも言えます。そして、アリストテレスと同時代のエピクロス派、ストア派までを古代ギリシャ思想と呼びます。
今回から、アリストテレス哲学を見ていきます。
【ギリシャ哲学⑮】4原因について☆アリストテレスの5W1H
アリストテレスの生涯
アリストテレスは、紀元前384年、トラキア地方のスタゲイロスで出まれました。幼なくして両親を亡くし、義兄プロクセノスのもとで少年期を過ごしました。紀元前367年、17歳のとき、プラトンの学園アカデメイアに入門しました。アリストテレスはそこで勉学に励み、プラトンが死去するまでの20年近い年月、学徒としてアカデメイアに留まりました。紀元前347年、プラトンが亡くなると、その甥に当たるスペウシッポスが学頭に選ばれました。この時、アリストテレスは学園をやめて、アテナイを去りました。
アカデメイアを去った後、アリストテレスは、アカデメイア時代の学友であるヘルミアスの招きに応じてアッソスへ移住し、ここでヘルミアスの姪にあたるピュティアスと結婚しました。紀元前345年、ヘルミアスがペルシア帝国によって捕縛されると、難を逃れるためレスボス島のミュティレネに移住しました。
教え子アレクサンドロスが王に即位した翌年、アテナイに戻り、アリストテレスの指示によりアテナイ郊外に学園「リュケイオン」を開設しました。弟子たちと学園の歩廊(ペリパトス)を逍遥(散歩)しながら議論を交わしたため、アリストテレスの学派は逍遥学派(ペリパトス学派)と呼ばれました。
紀元前323年、アレクサンドロス大王が没すると、アレクサンドロス帝国は政情不安に陥り、マケドニアの支配力は大きく減退しました。これに伴って、アテナイではマケドニア人に対する迫害が起こり、紀元前323年、母方の故郷のカルキスに身を寄せました。が、そこで病に倒れ、紀元前322年、62歳で死去しました。
形而上学
「形而上学」はアリストテレスの代表的な著作です。
なぞだらけのひよこ
具体的には、仕事やゲームで、直接、感じる物事(力仕事でいえば「今日は暑いから作業がはかどらない」みたいな)以外の世界、例えば世界が一斉に不況に入ったから仕事がうまくいかないとか、野球であるチームが全く勝てない原因は、技術が劣っていのではなく勝ちにこだわる気持ちが欠けているからという、目に見えない本質的な問題点を見出すことです。理性的思索とは、根拠を丁寧に積み重ね、理論立てることです(一発ヤマカンで思いつくことではない)。
4つの「原因」
私たちが「ある物事を知っている」とは、物事の第一の原因を認識していると信じることと、アリストテレスは考えました。そして、第一の原因を4通りに分類しました。
- 形相因(エイドス)・・・物事の本質(ウーシア)、なにであるか(本質)
- 質料因(フィレー)・・・物の質料、基体(ヒポケイメノン)
- 始動因(アルケー)・・・物事の運動が始まる始動因としての原理
- 目的因(テロス)・・・始動因の反対側にある原因、つまり物事の目指すところ、目的。すなわち「善(タガトン)」のこと
これらの4通りの原因について、もっと深く考察してみましょう。
形相因と質料因
形相因と質料因を説明する時、誰しもが椅子を例に挙げて説明しています。
椅子とは、そもそも何でしょうか?それは、人が座るものです。人が座るために作られた物は、何でも椅子です。それは、形相因としての椅子という概念「人間が座るために作られた物」を持っているからです。
だけど、これらのバラバラになった木片は、もともと椅子だったのです。椅子は木でできていたのです。この何々からできているという原因を質料因と言います。プラスチック製の椅子ならプラスチックが、鉄製なら鉄が質料因になります。
始動因と目的因
なぜ、部屋に椅子があるのでしょうか?食事をする時に椅子に座るから、勉強する時に椅子に座るからというのが目的因です。そして、これらの椅子はどのようにして作られたのでしょうか?工場で、機械により組み立てられたから、椅子が存在する。大工さんが作ったから、椅子として存在する。というのが始動因です。
智恵は富に勝るもの
ソフォクレス
まとめ
【ギリシャ哲学⑮】4原因について☆アリストテレスの5W1H
5W1Hのような4つの原因は、アリストテレス哲学の基本です。
この4つの原因により、いままでの哲学者の考察を分類わけし、プラトンのイデア論を否定しました。
著者プロフィール
- 理系大学を卒業し、製造業に携わっているにもかかわらず、西洋や東洋の思想に興味を持ち、コツコツと勉強しています。
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