夢を叶える145☆セルフイメージの変容と引き寄せ
HSPは敏感な感受性を抱いて生きています。神経がむき出しになっているときは、テレビや蛍光灯などの、ごく普通の生活ですら、その場にうずくまりたくなるほどの刺激となります。
そんな敏感なHSPが恋愛をしたら?
やはり敏感な感受性に怯えて過ごさないといけないのでしょうか?そして相手の反応は?HSPの恋愛について、エンパスと混同しがちな部分もふくめてお伝えします。
【恋するHSP①】ヤマアラシのジレンマ
HSPの日常生活
※以前、HSPとエンパスについての記事をシリーズ化しました。それぞれの定義については過去記事をご覧ください。
敏感な感受性を持つHSPと共感能力の高さをあらわすエンパスは、共生している可能性が高いため、過去記事ではひとつのテーマとしてまとめましたが、
ここでは混乱を避けるため、あくまでもHSPのみに絞って説明します。
HSPは、日常生活において「刺激から自分を守ること」にエネルギーをたくさん使わなければなりません。
- 失神するように眠りこむ
- 休日は出かけずに家にいたい
- 誰がなんと言おうとパジャマを脱ぎたくない
このような抗いがたい欲求は、HSPが平和ですこやかな日々を送るためには必要不可欠な回復の儀式です。家族や他人からはやる気がないとか頑固だとか言われるかもしれませんが、死守してください。
外交的で刺激を求めるといわれるHSS/HSPですら、定期的に「完全な1人の時間」を持たないと崩壊しそうになるのですから。
それがHSPです。さて、デリケートな恋するHSPは、敏感なのでやっぱり、相手の気持ちを考えすぎてつらい想いをするのでしょうか?
恋するHSPの強み
恋の初期段階では、誰もがピンク色の「大好きフィルター」で世界を見ています。ある意味、感覚が麻痺しています。このような、アドレナリンが余計に分泌されて「いい具合に麻痺した感覚」が、HSPとって、この上ない癒やしになります。
HSPではない人にとっては、感受性が豊かになる恋の初期段階。HSPにとっては、「いつもの敏感な感受性」から解放される束の間の休息なのです。好きな人のことだけに感覚を集中してしまうという状態は、必然的に他の感覚の鋭敏さを薄めてくれるからです。
HSPは無意識に空気を読みます。
とても上手に相手との距離感をはかろうとします。そうしないと、自分が自滅するからです。その上、職場や学校では望まない人とも適切な距離を保たなければなりません。大変なストレスです。
しかし、恋愛となると話は違ってきます。「無意識に適切な距離感をはかろうとする」という習慣は、恋愛テクニックとしては非常に優れたものです。だって、相手は苦手な人どころか好きな人なのですから!むしろ喜々として積極的に距離を詰めていきたいくらいです。
苦手な相手との距離をはかるのは苦痛でも、好ましい相手との距離を詰めるのは楽しいイベントです。いつもよりも無神経な振る舞いをしたくなるかもしれません。
- 今はくつろげるムードがいいのかな?
- それとも一緒にはしゃぎたい気分なのかな?
空気を察知するHSPの恋人は、相手にとってベストな居心地のよさを演出します。また、予言の的中率にも驚かれるでしょう。
こういった予言のタネ明かしは、注意深いHSPの脳が勝手に「最小限の情報をもとに、極限まで正確な分析を追求する」という性質によるものです。問題は、本格的な交際がスタートしてからなのです。
HSPの弱み
恋愛関係に発展すれば、しだいに精神状態も安定してきます。初期はテンションが高くて絶好調だったHSPが弱みをあらわにせざる負えなくなるのが、この頃です。
相手の言動やクセ、ガサツさ、あるいは神経質さなどが、恋するHSPを苦しめはじめます。また、デートの途中で、雑踏の匂いに耐えられなくなったり、店のBGMがキンキンして頭痛がしたり。そこで相手はほぼ間違いなく、こう結論を出します。
デリケート?果たして相手のイメージするデリケートさと、HSPの言動に食い違いはないのでしょうか?
HSPが陥る恋愛の失敗は、デリケートのイメージにはそぐわない「途方もないわがまま」です。一般的な社会生活においては、どちらかというと被害者側に回る機会の多いHSPですが、恋愛においては加害者側になるケースが多いことを、どうか知っておいてください。
HSPは心を開いた相手にこそ、本音をぶつけます。
- このチェーン店の水は臭いからイヤだ
- ドアを閉める時にバタン!を音をさせないでほしい
- バラエティ番組の音量は控えめにしてほしい
こうした「お願い」は、基本的には大いにするべきです。そして、恋愛や信頼関係ができている相手なら当然、「デリケートだから気を使わなくちゃ」「刺激から守ってあげなくちゃ」と心がけます。
なぜなら、あなたを愛しているからです。
HSPの人は、普段の我慢があまりにも慢性化しているため、自分のストレスの膨大さに気がついていません。自分が命令口調になっていることにも。
感覚的に理解できないにもかかわらず、必死で合わせようとしてくれる「鈍感な人たち」に、どんどん命令口調になっていきます。
ヤマアラシのジレンマ
「お互いを大切に想っているヤマアラシは、愛し合っているからこそ、トゲで相手を傷つけたくない。だからハグし合うことができない」
元はショーペンハウアーの寓話ですが、ヤマアラシやハリネズミのようになるのは、HSPの人だけをさしているのではありません。ヤマアラシになって辛いのは誰か?実は、いつか別れを切り出すかもしれないのは、HSPの恋人に傷つけられた相手の方かもしれないのです。
- いつも傷ついている君を、これ以上傷つけたくない
- 望みはわかったけれど、望み通りにはできない
- 何をしても気にさわるみたいだから
- 自分は理解してあげられないようだし
HSPの人は、相手を鈍感だと思いこむことで、相手をヤマアラシのジレンマに突き落とす可能性があるのです。好きな人に鈍感扱いされて傷つき、これ以上傷つけたくないと思うのは、非HSPだろうとHSSだろうと同じです。
HSPは恋人に、信じられないくらい「居心地のよい環境」を提供できますが、それは、人並み外れた観察と分析能力で空気や雰囲気を読むからです。
もし、HSPがFBIに協力する超能力者だとしたら、行方不明者の捜索やプロファイリングに大活躍するでしょう。その場の湿度や圧力や光や匂いをまるごと記憶して、そこから緻密な分析をする能力があるからです。
しかし、誤解されている方も多いようですが、HSPは相手の心を読むエスパーではありません。それに近いのはエンパスという特性で、HSPとは基本的に別のものです。
あなたがHSPだと自覚しているのなら、HSPは恋愛が活力となること、恋愛は過剰な感受性をいっときオフしてくれる癒やしになり得るのだと知っておくことが大切です。
恋愛は、チャンスではないと思う
私はそれを意志だと思う
太宰治
まとめ
【恋するHSP①】ヤマアラシのジレンマ
- ヤマアラシのジレンマ「空気を読めてしまう」のは共感ではなく、無意識に膨大な情報を把握して分析するから
- 交際の発展に比例した「途方もないわがまま」は増長しがちである
- その恋愛がまともな関係であるほど、HSPは少なくとも「被害者側」にはいない
著者プロフィール
- 実際には泳げないカナヅチのトランサーファーです。自然に恵まれた北の地で、家族と高齢猫と暮らしています。
145セレクション♪2017.08.25【成功哲学】その前に、自分の願望について吟味した方がいい
引き寄せ2017.08.18【週休3日制導入】過去の実体験を、どう活かしますか?
145セレクション♪2017.06.18【なりすまし】サイコパスと自己愛性パーソナリティ障害
145セレクション♪2017.06.11自己プロデュースと自分探しとセルフブランディング