夢を叶える145☆セルフイメージの変容と引き寄せ
人生に必須の「自己啓発書」として、聖書につぐロングセラーとなっている書籍があります。ジェームズ・アレン(1864年~1912年、イギリスの作家)の代表作である「原因と結果の法則(As a Man Thinketh)」です。この「聖典」の基本テーマは、
- 気高い思いは“気高い人”をつくる
- 低俗な思いは“惨めな人”をつくる
そして、推薦の言葉は、
「何かあって、落ち込んだりしたときに読んでごらんなさい
人生なんて、とても単純なものなのよね」
ジェームズ・アレンは、
健康と病気、成功と失敗、富裕と貧困、喜びと悲しみといった結果は、良くも悪くも「心の中の“思いの力”」が原因となっている。従がって、成功するためには、気高い夢を見て、目標をもち、単に「成功したい」と思うだけではなく、欲望を犠牲にして、「自分はそれを達成できる」という信念をもって努力しなければならない。
と説いているのです。「原因と結果の法則」とは、現在の自分が置かれた「環境(=結果)」は、自分の「心(=思考)」が原因となっているということです。ということは、自分がどんな環境にあろうとも、心を鍛え、思いを変化・向上させることで、「幸福」な環境へと改善されることになります。
今回は、「原因と結果の法則」が明かす、「思いの力」についてお伝えします。
【自己啓発】ジェームズ・アレンの「原因と結果の法則」が成功への「強い思い」を喚起する
原因は、心
ジェームズ・アレン:
もし、環境が悪いと感じているとしたら、ほんとうに悪いのは、あなた自身です。家庭と環境を幸せなものにしたいのなら、まず、自分が幸せになることです。あなたは、自分自身を変えることで、周囲のあらゆるものを変えられます。
私たち凡人は、自分の失敗や現在の不遇を招いた原因を、外部の環境や人や運などのせいにしてしまう傾向があります。しかしながら、私たちがこれまで考えてきたこと(原因)が、私たちをいまの環境(結果)に導いてきたのです。
ジェームズ・アレン:
人々の多くは、環境を改善することにはとても意欲的ですが、自分自身を改善することにはひどく消極的です。彼らが、いつになっても環境を改善できないでいる理由が、ここにあります。
自分の不遇な環境を外部のせいにする人は、外部環境を変えることには積極的で、自分自身の考え方を変えることや能力を向上させることには消極的です。したがっていつまでも、不遇な環境(=結果)を改善することができないのです。
ジェームズ・アレン:
自分自身に原因があることに気づいた時、自分の環境の悪さをほかの人たちのせいにするのをやめ、強く気高い思いをめぐらすことに努めつつ、自分自身を強化しはじめます。
結果の良し悪しの原因は外部環境にはあらず、すべては自分自身の心の中の思いにあると説いています。この「心の思い」が、「成功する」「幸せになる」ために必要な個人の「能力」を向上させるのだと主張しているのです。
心が人生を創る
ジェームズ・アレン:
心の中の思いが、私たちを創っている。私たちは 自分の思いによって創りあげられている。
心は、創造の達人です。そして、私たちは心であり、思いという道具をもちいて自分の人生を形づくり、そのなかで、さまざまな喜びを、また悲しみを、みずから生み出しています。
人生を成功や幸福に導くのは、自分の生い立ちや、とり巻く環境や周りの人たちなどの「外部」は要因とはならず、自らの心がすべての要因であると主張しています。 「心の思い」が自己の人格を形成し、自己の人生を創造している。「心」は創造の達人であると結論づけています。
良い思いは良い結果を招く
ジェームズ・アレン:
心に蒔かれた思いという種のすべてが、それ自身と同種のものを生み出します。良い思いは良い実を結び、悪い思いは悪い実を結びます。
人生においては、偶然はまったく存在せず、すべてが「原因と結果の法則」という真理によって左右されていると説かれています。すべての「結果(=実)」は、「思い(=種)」が原因となっているのです。すなわち、成功と失敗、富裕と貧困、健康と病気、幸福と不幸といった結果は、良くも悪くも「心」が原因です。しかも、「原因と結果の法則」は、永遠にゆらぐことのない「絶対的な真理」なのです。ということは、自分が置かれた環境を変えるためには、自分自身の内面にある「思いの種(=原因)」を改善することが絶対条件となるのです。
しかしながら、アレンは指摘しています。「良い結果を望む多くの人が、良い結果とは調和しない悪い思いを巡らせて、その達成を自ら妨害しつづける傾向にある」と。この「原因と結果の法則」の考え方は、仏教における「カルマの法則(=因果応報)」と全く同一です。カルマの4原則である、
- 善因善果(善の心や行為は、善を生じる)
- 悪因悪果(悪の心や行為は、悪を生じる)
- 善因楽果(善の心や行為は、楽を生じる)
- 悪因苦果(悪の心や行為は、苦を生じる)
と同じ真理です。ジェームズ・アレンの「原因と結果の法則」も、仏教における「カルマの法則(=因果応報)」も、人生で「幸福」や「健康」という善果を求めるのであれば、その“原因”となる心を“善”としなければ、よい結果は得られないという原理なのです。
「決意」と「信念」
ジェームズ・アレン:
人間は、理にかなった人生の目標を心に抱き、その達成をめざすべきです。その目標に自分の思いを集中して向けつづけるべきです。
人間を目標に向かわせるパワーは、「自分はそれを達成できる」という信念から生まれます。疑いや恐れは、その信念にとって最大の敵です。疑いと恐れを克服することは、失敗を超越することです。それらが克服されたとき、人間の思いは強力なパワーで満ちあふれます。
人生に「目標」がなければ、結果を思いめぐらすこともなければ、思いを集中させて努力することもできません。目標のない人生は、砂漠をさまよい歩くような無味乾燥の人生となるでしょう。ここでいう人生の目標とは、妄想的で憧れの夢ではなく、理に叶った夢であり目標です。理に叶った夢や目標が持てれば、あとは「自分は達成できる」という信念を抱き、その目標達成に自分の思いを集中しつづけることが重要だとしています。
そして、信念を妨げる最大の敵は、疑いと恐れです。失敗しても信念を曲げずに、失敗を超越することが、疑いと恐れを克服する方法です。失敗を経験し、疑いと恐れを克服しながら「自分は達成できる」という信念を持続する過程で、「目標への思いの集中力」と「自分をコントロールする能力」が鍛えられて、目標達成の可能性が高まるのです。
ジェームズ・アレン:
失敗は成功にいたる通過点だと信じ、あらゆる状況を自分のために機能させることができる人こそ、価値ある物事をみごとに達成することができます。
人生は、波乱万丈です。一度成功しても、また失敗を繰り返します。いちど手に入れた幸福も、また不幸へ逆戻りしていきます。失敗や不幸を繰り返す度に、考え方や思いや行動の流れを方向転換する必要があります。その時に必要なのが、「決意」です。「決意」こそが「信念」を支え、後押ししながら人生を幸福に導く原動力になるのです。
ジェームズ・アレン:
決意とは、従来の思いや行いの流れを別の方向に流すための、新しい経路を築く作業です。決意は、人間の進歩を促進する強力なパワーであり、決意なくしては、いかなる価値ある物事も達成が不可能です。
心を鍛える
ジェームズ・アレン:
心は筋肉同様、用いられることによって発達します。心のたゆみない利用は、それがどんな方向に向けられたものであっても、その方向における心の能力を強化します。
筋肉は使えば使うほど発達していきます。それと同様に、心も使えば使うほど、その能力を発達させ向上させることができるのです。心を使うということは、色々な思いを巡らせ、自分なりの考え方を完成させるということです。心を鍛えることで、「強い決意」と「揺るぎない信念」を習得することができるのです。
ジェームズ・アレンは、「進歩を目指して努力している人間が、満足してはならないこと」として、3つ指摘しています。
- 自分の知識
- 自分の人格
- 自分の知恵
です。自分の「知識」「人格」「知恵」に満足してしまうと、それ以上の向上心を見失い、成長が停止してしまうからです。
さらにジェームズ・アレンは、人間の進歩に不可欠な能力を一つだけ挙げるとすれば、それは真実と偽りを見分ける能力だとしています。つまり「正しい心の思い」や「強い決意」や「揺るぎない信念」を養うためには、常に真理と向かい合い、「私の心の思いや考え方は正しいのか?」と自問自答することが重要だといっています。
現在の自分が所有している「知識」「人格」「知恵」に決して満足することなく、謙虚で誠実な姿勢を持って真理と向き合うことで、真実と偽りを識別できる能力が向上されると説いています。
原因と結果の法則は、【仏陀】夢を叶える「惑わない心」を鍛える方法の中の、因果応報(カルマの法則)と同意の真理です。
- この世で起こるすべての現象には原因があり、偶然に起こることはなにもない。
- 幸福という「善果」を求めるのであれば、その原因となる心や行為も「善」としなければならない。
環境が
人をつくるのではありません。
環境は私たちに、
私たちがどんな人間であるかを
教えてくれるだけなのです。
ジェームズ・アレン
まとめ
【自己啓発】ジェームズ・アレンの「原因と結果の法則」が成功への「強い思い」を喚起する
- 結果の良し悪しの原因は、外部にあらず、自分内部の心にある。
- 心は創造の達人であり、人生の創り手。
- 良い思いは良い結果を招き、悪い思いは悪い結果を招く。
- 人生の目標の達成意欲を高めるのは、「決意」と「信念」。
- 真理を識別し、向上を目指す強い心を鍛える。
著者プロフィール
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定年退職して無職浪人生活を送る大阪在住の男性です。
未来がどんどん少なくなって過去だけが蓄積されていきます。
有り余る時間を活用して、元気になれる!勇気がもらえる!ような
記事が書けるよう日々奮闘しています。
「未来呼人(みらいよびと)」は、わたしが未来を呼べる人ではなく、
夢ある未来を呼びたいなぁ!という願望を込めて命名したもの。
世の中の多くの人々から元気と勇気をもらいながら、わたしも
元気と勇気を発信して共有していきたいと願っております。