夢を叶える145☆セルフイメージの変容と引き寄せ
夢を叶える145
若いバックパックを背負った日本人の旅人に訊ねると、「世界一周ですよ!」と返ってくるケースが多々あります。そして次の瞬間には、私も!僕も!と「世界一周」というキーワードに反応した日本人が、ワサワサと集まってくることも珍しくありません。
わたしが知りたかったのは、どんな所に行きたくて、どの位の期間を考えているのかということです。でも、ほとんどその答えは聞けないまま終わってしまいます。
これが、ここ数年で違和感を覚える残念なシチュエーションのひとつです。同じ問いを諸外国の人にすれば、まずは次に行く予定の国名、次におおよその滞在期間を答えてくれます。そこには、「世界一周」なんてキーワードは出てきません。
一度ちゃんと、大人が世界を旅することについて考えてみませんか?
大人が世界を旅するということ
なんの為に世界を旅するのか?
わたしの感覚では、世界一周や東南アジア周遊に出かける若者が増えているようです。自分のお金で自分の旅をするのはとても良いことです。色々な国の文化や歴史を学び、滅多にできない経験をするのは、大きな財産になります。
ただ、気になるのは彼らの予算の少なさです。予算が少ないので、せっかくの「見どころ」は訪れないし、美味しい食材やメニューの存在すら知ることがない。ドミトリーでゴロゴロしていたら旅が終わっています。
しかし、そんな彼らが張り切るイベントは「陸路移動」です。国境越えこそが、SNSに載せる甲斐のあるネタになるのです。
- どれだけ国境を跨いだのか
- どれだけ陸路を超えたのか
- どのように節約に命を賭けたのか
タイから移動してきた人に、「タイのどこに行ったの?」と言うと、笑いながらこう答えました。
旅人A
カンボジアも行ったという学生に同じ質問をすると、
旅人B
アンコールワットチケット高いから行けなかったよ、トゥクトゥク代高いし!
だからドミで漫画読んで過ごしたよ。
これらは学生の多い時期に多い答えです。しかし、彼らが高いというアンコールチケットは、実は20ドルです。もし日本なら、飲みに行くより安い金額です!
その金額で、生涯に一度見れるか見れないかのアンコールワット群を見られることを知らないのか、それとも飲み代と旅では金銭感覚が別になっているのか、わたしには分かりません。
バーに入って何も頼まずに座っていたり、正規の値段で売っている屋台なのに値切る。さすがに見かねた店員が注意すれば、あからさまに嫌な顔をする。エアコンのきいたレストランの値段が高いと文句を並べる旅人に多いケースです。
恥ずかしがり屋のネコさん
わたしがある男性に一生懸命に説明した結果、
恥ずかしがり屋のゾウさん
これが日本でもトップクラスの大学に籍を置く人の答えだったのです。
「日本では絶対やらないこと」を平気でしてしまう姿は、ただただ失礼で恥ずかしく、現地の人にもよく思われません。少なくとも彼らは、昔でいう「貧乏学生」でも「放浪者」ではないのです。
インターネットやメディアの影響だとうそぶくのは安易ですが、外国にいても外国という実感を感じられない人が多すぎます。そして、訪れる国の知識は必ず持っていくべき。その国に対しての最低限の礼儀ですね。
旅は、訪れた国の数や「世界一周!」などのキャッチコピーにのせられず、自分の予算に見合った旅をすれば良いのです。自分の行きたい場所に行き、無理のない予算で楽しむ方がうんと楽しめるはずです。
節約ばかりのストレスを抱える旅人は、何のために旅に出るのかを考える前に、日本を出てきてしまったのかもしれません。
一人旅からのロールプレイング旅
「日本人宿」という特殊なスタイルの宿が世界にはたくさんあります。確かに、国や情勢によってはありがたい場所であり、長旅をしていれば日本人に逢いたくなることもあります。使い方によっては、非常に良い出会いに恵まれるケースもあります。
しかし、最近では日本人宿だけを利用する旅人をよく見ます。彼らは大抵ルートが同じなので、まるでロールプレイングゲームのように、パーティーごとに移動していくのです。
海外に出ても日本人以外の人と接することがないまま旅を終えていく不思議な現象に驚くばかりです。そして、日本の友だちとばかり連絡を取ってる人も目立ちます。今いる場所の出会いを楽しんだら良いのでは?と思ってしまいます。
また、一人旅なのに一人で行動が出来ない人にも遭遇します。女性に多い印象ですが、日本人宿で日本人の誰かを見つけ、その誰かにくっついていくタイプです。
メモひよこ
ふわふわお化けさん
そう答えるのですが、どこにも行く気配がなくゴロゴロしています。お昼頃になると出てきた別のお客さんにくっついて、全く予定と違う場所に行くのです。
余計なお世話ですが、一人で食事にも行くのが苦痛なら、海外一人旅ではなく、友だちと来れば楽しめるだろうにと歯がゆさを感じてしまいます。
日本人特有の傾向
同じ日本人だから厳しく言ってもかまわないとは考えていませんが、やはり日本人特有の傾向があるのは事実です。
夢見るニャンコ
日本人同士の会話によくある話題ですが、初対面で年齢を尋ねる姿は独特です。そして、同じ年や近い年齢で喜び合い、不思議な連帯感を作り、同じ年頃の人達だけでつるむ傾向があります。
海外に出て日本人だけと会い、同じ年齢の人だけで遊ぶ。観光地の感想を聞いても、暑かったとか疲れたしか出ない。果たして、貯金をはたいて日本から出る必要性があったのですか?と訊きたくなります。
主に大学生に多い現象ですが、これを世間は若いから仕方ないと片付けてしまうのでしょうか?何の解決にもなりません。
「幼稚さが年々加速している」
そう感じている現地の人や海外在住の日本人は多いのです。
情報に流されず旅の価値は自分で決めるべき!
ここまで、わたしが気になる最近の旅人の違和感を挙げてきましたが、もっと自分を持った旅をするにはどうしたら良いのでしょうか?
情報量が少なかった時代でも、世界を歩いた人々はたくさんいます。情報過多な世の中だからこそ、すべてを鵜呑みにせず、自分の力で判断する力をつけることが大切です。
例えば、どのバス会社が良いかネットで調べるのもひとつですが、現地で再確認するのもひとつ。ブログ記事が役立つことも多いですが、主観だけになっている場合があります。知らないことは人に聞いてみる、そして日本人だけにこだわらず色々な国の人に聞いてみるのです。
「アジアを廻るならインドは外せないでしょ!」
こんな情報や口コミに惑わされないでください。インドは例えですが、何かをあおる情報はたくさんあります。みんながみんな同じことをする必要はないのです。
- 誰がなんと言おうと行きたい場所に行きたいと言えばいいのです。
- 興味がある所が人と違ったって良いのです。
- 自分の満足する旅を「自分でプロデュースする力」が一番大事なんです。
安い食事や安い宿、安い交通手段こそがバックパッカーの勲章のごとく語る人に流されないように!
貧乏自慢に惑わされて、ドミトリーが苦手なのに、わざわざドミに泊まる必要はありません。
苦手な屋台の食事だけを続ける必要はありませんし、体調を崩してまで安い交通手段にこだわる必要はないのです。バックパッカーとはこうだ!なんて気にしなくて良いのです。
楽しむ旅、夢だった世界旅でストレスばかりを作るのはナンセンスです。予算の範囲であなたらしい旅をしてみませんか?マニュアルなんていらないんです。
せっかく旅に出たのなら、旅の期間にしか出来ないことをするべきです!その貴重な時間をもっと有効に使えば、楽しい大人の旅になるのではないでしょうか。
旅の記録をSNSにアップするのは楽しみのひとつです。
でも、リアルタイムの旅の記憶を、心に刻むことを忘れていないでしょうか?スマートフォンが出始めた頃、ゲストハウスの共有スペースが無言の人々ばかりになりました。それまでは、お客さん同士がお酒を飲みながら会話をして情報交換する場所だったのに。あの衝撃は忘れられません。
旅は人間を謙虚にする。
世の中で人間の占める立場がいかにささやかなものであるかを、
つくづく悟らされるからだ。
ギュスターヴ・フローベール
まとめ
大人として世界を歩く旅を充実させる為に
- 自分の意志をはっきり持って旅に出よう!
- インターネットの情報だけを鵜呑みにしない
- 国籍関係なく様々な出会いをみつけよう
- 人に流されない、自分の旅は自分で考える
- あり得ない予算で旅に出ない!余裕を持った予算を心がける
著者プロフィール
- 遅咲きの旅を終え、海外在住9年目。日系企業のOLなどを経て、現在はノマド生活を送っています。様々な土地で色々な人々と過ごしながら、お金では買えない大事なものを得る毎日です。
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