夢を叶える145☆セルフイメージの変容と引き寄せ
当たり前のことが、突然できなくなってしまったり、これからもつづくと思っていたことが、つづかなくなってしまったり。そんな経験をしたことは、ありませんか?
私は去年、小さな腫瘍が見つかり、悪性ではなかったのですが、手術を受けました。大きな手術ではなかったので、寝ていれば終わるだろうと思っていたのですが、いざ入院すると、私よりも深刻な病気の人がたくさんいて、周りから聞こえる会話は、「髪の毛が副作用で抜けていく」「気分が悪く夜眠れない」などなど・・・
あなたもこのような会話は、テレビで聞いたことがあるでしょうが、実際に目の前にその人がいるのとでは、意味がまったく違います。もっといえば、辛い症状や副作用の苦しみは、本人にしかわかりません。そんななか、私の手術は命に関わるものではないのに、医師からの説明を聞いているうちに、どんどん不安になりました。もし、失敗して死んでしまったらどうしようと、眠れなくなりました。母に何度も、
「怖い。大丈夫かな」
と泣きついていると、ある女性が私に声をかけてくれました。そして、健康に生きていることが、どれほど素晴らしいことか、その女性が気づかせてくれたのです。
これは、私の実体験です。生きているすべての人、あなたにも直接関係することです。この数分間で、生きるということと向き合ってください。
【思いやりという幸せ】余命二年を宣告された女性の生きる力
余命二年を「宣告」された女性の生きる力
良子は私に、
「怖いって言ってたけど、
大丈夫だよ」
と話しはじめました。そして、
「私は、癌が体中にどうしようもないくらいに移転してて、放射線も、手術も、何回もしたけれど、それで生きれるなら頑張れる!命さえあれば、何でもできる!だから、大丈夫だよ、頑張って」
と励ましてくれました。体もそんなに強くなさそうなのに、良子からは「どんなことがあっても生きる!」という強いパワーが伝わってきて、涙が止まりませんでした。良子は大きい手術を何回もして、苦しみのなかで頑張っているのに、私はすぐに退院できて、また普段の生活に戻れることを考えると、自分がとても小さく思えました。それは、当たり前の生活のできる健康な体に戻るのが難しい良子が、一生懸命1日1日を生きているのに、一方、当たり前の生活ができて、特に不自由のない私が、小さいことでイライラしたり、「どうして私が」などと不満に思って毎日をすごしていたからです。
今の自分が、どれほど幸せかということを実感しました。とても小さいことのように聞こえるかもしれませんが、あなたが今、「呼吸」して生きているということは、とても素晴らしいことです。命ある限り、何でもできます。人生、いつ終わるかわかりません。そうならば、いつかではなく、今、はじめましょう。「ありがとう」と一言、いつもは恥ずかしくて言えない家族に伝えるのです。つまらない感情は、水に流しましょう。今、笑って、一生懸命、生きるのです。
世界には、お腹いっぱい食べれずにいる人たちや、争いの中でも、頑張って生きている人たちがいるなか、日本はとても恵まれています。美味しい物がいつでも食べられて、快適で暮らしやすくて、安全なのが、当たり前なのでしょうか?日本がストレス社会といわれている原因は、ここにあるのです。今あることが幸せなのだと、気づいてください。
人を思いやること
そして、私の手術は無事に終わりましたが、術後はとてもしんどかったものです。1日目はベットの上で寝たきりで、ご飯も食べれません。もう、一生手術したくないと思いました。良子はいつも私を気にかけてくれ、優しくしてくれました。私は、良子が毎晩眠れず、体の具合もよくないことを知っていたので、優しくしてくれることにとても驚きました。自分の方がしんどいのに、人を気にかけて心配してくれるなんて。
よく、自分さえよければいいという人や、自分のことで精一杯な人を見かけますが、本当にそれでいいんでしょうか?確かに、自分は大事です。でも良子は、自分が散々な状況でも、人を思いやりつづけているのです。良子は体は弱くても、いつも前向きで、心の余裕が感じられました。人は時として、心に隙間がなく、余裕がなく、自分のことだけで手いっぱいになります。でも、人を思いやることは、自分だけの幸せより、もっと幸せに感じます。人に親切をすると、気持ちいいですよね?それと同じです。
私の病棟の人たちの会話を聞くと、大変だけど、みんなお互いに助け合い励ましあい、命のかぎり病気と闘っていました。これは、社会で生きていくために、もっとも必要なことです。競争が絶えない社会でも、お互いを思いやりながら目標に向かってみんなで進めれば、最高ですね。小さいことでも、いいのです。自分を1度おいて、周りを思いやることが、何よりも大切です。
「後悔」のないように生きる
私も元気になり、退院する日。お世話になった良子に、挨拶にいきました。
「いろいろありがとうございました。
少しでも、良くなるといいですね」
と会釈すると、
「実はもう、余命二年って言われてるの。
もう、移転しすぎて、どうしようもない・・・
でも、あなたよりも、長生きする!
絶対、生きる!」
と笑ってました。良子はいつも、生きる希望とパワーに満ち溢れていました。もし、自分が余命宣告をされたらと思うと、怖くて何も考えられません。命はどれだけのお金より、美しい容姿より、名誉や名声よりも、重要です。しかし、毎日生きていると、いつものように明日がきて、平和な生活が当たり前のように思えてきます。大切なことを、見失ってしまうのです。
- あなたにとって、生きるとは、何ですか?
- あなたにとって、後悔することは、何ですか?
1日が終わる時、人生終わる時に、後悔はないと思えれば、あなたは「やりきった」ということでしょう。
1週間後、祖父が危篤状態になり、急いで田舎に戻ることになりました。幸い、祖父の病状はとりあえずは回復したのですが、まだとても危ない状態でした。自分の「生きるということ」に向き合った次は、大切な人の「生きるということ」を考えさせられたのです。祖父との思い出が、次々とよみがえりました。昔はみんなで集まり、楽しくお正月を過ごしていたのに、今は施設に、祖父の容態を見にいくことに。とても悲しくなりましたが、今まで過ごした時間は、消えることはありません。大切な人との時間は、かけがえのない宝物です。事実、私がよく覚えているのは、祖父からの愛情です。愛情がある行為は、人の心の中で生きつづけます。だから、周りの人に、愛情いっぱいで接してみましょう。
そしてあなたも、生きて、生きて、生きまくりましょう!
最後まで押し通せなかったら、やさしさではない。
途中でくじけるなら、悪人になればいい。
やさしさは、根性です。
北野武
まとめ
【思いやりという幸せ】余命二年を宣告された女性の生きる力
- 自分よりも、苦しい境遇にいる人がいることを、忘れない。
- 自分より、人を思いやる。
- 愛情をもって、人と接する。
- 小さな幸せを感じよう。
著者プロフィール
- 英語、ダンス、映画を勉強するためにアメリカに1年留学。新しいエンターテイメントをつくるため勉強中。
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