夢を叶える145☆セルフイメージの変容と引き寄せ
とりわけ大切なことを、「肝心」とか「肝要」と言います。また、「肝入り(肝煎り)」は、江戸幕府の支配役や、世話役の要職名でした。「肝に銘ずる」と言えば、強く心に受け止めて、決して忘れないことです。どれも重要な臓器、肝臓の「肝」です。肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれるように、休むことなくセッセと働き続けています。文句のひとつも言わないのは、酷使している相手がご主人様だからです。肝臓は、内臓器官の中では、最もご主人様に忠実な働き者だといえます。
肝臓に嫌がられるのは、「アルコールに強い人」「タバコを吸う人」「食べ過ぎの人」「ストレスの多い人」「免疫力の低い人」たちです。これらが重複して該当する人は、最も嫌がられるタイプで、肝臓の気持ちがキレてしまうと、働きをボイコットされてしまいますよ。
肝臓は「生体内の化学工場」とも言われるほど、重要な内蔵器官です。黙々と懸命に働く肝臓を思いやって、元気づけてあげないと、さまざまな病気のしっぺ返しを受けることになりかねません。今回は、沈黙の肝臓に成り代わって、不平・不満をお伝えします。
【夢を叶える体調管理】肝臓とともに元気になる
肝臓の重要な3つの働き
「生体内の化学工場」と呼ばれる肝臓の主要な働きは、3つあります。
- エネルギーの代謝機能
- 有毒物質の分解・解毒機能
- 胆汁の生成と排泄機能
です。
1.エネルギーの代謝機能
人の活動に必要なエネルギーとなる栄養素は、食事から摂取したままの状態では活用できないので、肝臓はこれらの栄養素を、利用できる成分に分解・生成するとともに、必要に応じて貯蔵したり、体内各部に配送・供給したりしています。
- 糖質(炭水化物)は、体内でブドウ糖に分解された後、肝臓内でグリコーゲンに分解されて貯蔵され、必要に応じて各組織器官に供給されます。
- タンパク質は、小腸でアミノ酸に分解された後、肝臓内で体内組織活動に必要なさまざまな種類のタンパク質が合成されます。
- 脂肪などの脂質は、肝臓で生成された胆汁と膵酵素によって、遊離脂肪酸とグリセロールに分解された後、中性脂肪として肝臓に取り込まれます。この中性脂肪が肝臓内に溜まり過ぎると、肝臓の肥満である「脂肪肝」となります。
2.有毒物質の分解・解毒機能
肝臓は、薬品、食べ物、アルコール、タバコなどから摂取するさまざまな有毒物質を、分解・解毒して無害化して、尿中や胆汁中に排泄しています。肝臓は有毒物質を無害化するために、酸化・還元・加水分解・抱合といった、さまざまな化学反応を駆使しているのです。
薬品の有毒物、アルコールに含まれるアセトアルデヒド、タバコから吸収されるタールやニコチンをはじめとした無数の有害物質、タンパク質から腸内細菌によって生成されるアンモニアなどで、肝臓は悲鳴をあげています。
3.胆汁の生成と排泄機能
食べ物から摂取した脂質(脂肪)を分解・消化するには、胆汁酸という消化液が必要とされます。また胆汁は、尿と同じように有毒物質が無毒化された不要物を吸収して、体外へ排泄する働きもしています。
このような働きを持つ胆汁は、肝臓内で1日に600~800mlの量が生成されていて、胆のうに蓄積されています。この胆汁は、ビタミンA、D、E、Kなどの脂溶性ビタミンの吸収活動にも、重要な働きをしています。
肝臓の病気と機能障害
沈黙の肝臓は、内心では不満だらけなのに、症状を訴えずに我慢し続けるので、自らを病気に追い込んでしまいます。肝臓が病気になってしまうと、身体のあらゆる組織器官の機能障害を引き起こし、さまざまな病気を誘引してしまいます。
肝臓の主な病気には「急性肝炎」「慢性肝炎」「脂肪肝」「肝硬変」「肝がん」などがあります。
- 肝炎の原因となるものには、ウイルス性、アルコール性、自己免疫性などがあります。
- 脂肪肝や肝硬変の原因となるものには、アルコール性のものが多いとされています。また、肝硬変などの重症の肝機能障害が起こると、血液中のアンモニアが上昇し、「肝性脳症」という意識障害に発展する場合があります。さらに、肝機能障害は、「腎臓病」「糖尿病」「心臓病」「胆のう病」、そして「糖尿病」「脂質異常症」「高血圧」「高コレステロール血症」など、さまざまな合併症を伴うリスクを高めます。
肝臓に嫌がられるタイプ・ワースト5
1.アルコールに強い人
アルコールに強い人は、満足できるまでお酒が飲めて幸せです。しかし、肝臓からは嫌われています。肝臓は、アルコールに弱くて、あまりお酒が飲めない人の方が好きなのです。
アルコールに含まれる有毒物質のアセトアルデヒドは、肝臓で分解・無毒化されて、最終的に水や二酸化炭素として、尿や汗や呼気から排出されます。この【アルコールの分解 → アセトアルデヒドの無毒化 → アセテート(酢酸)の生成】という、アルコールの分解から無毒化まで、約6時間かかります。
2.タバコを吸う人
喫煙する人は、ニコチンやタールや一酸化炭素をはじめとして、さまざまな有毒物質を吸収します。肝臓は、これらの有毒物質を分解・解毒するために、必死に働きます。
肝臓は働けば働くほど、多くの酸素を必要としますが、その産物として多量の活性酸素が産出されます。この老化促進物質である活性酸素が、肝臓に更なるダメージを与えるとともに、あらゆる体内組織細胞を老化させてしまうのです。
3.食べ過ぎの人
必要以上に食べ過ぎる人も、肝臓は大嫌いです。肝臓は糖質(炭水化物)、脂質(脂肪分)、タンパク質を、体内各組織の活動に必要なエネルギーとして使えるような成分に変換する、エネルギーの代謝活動を行っています。
この中性脂肪やぶどう糖が血液中に溢れると「脂質異常症」「高コレステロール血症」「糖尿病」、脂肪細胞に蓄積されると「内臓脂肪型肥満」「皮下脂肪型肥満」となります。
4.ストレスの多い人
ストレスが多い人も、肝臓の働く意欲を減退させ、機能低下を招きます。
5.免疫力が低い人
免疫力が弱い人は、多くの病原菌やウイルスを肝臓に送り込むとともに、肝臓そのものの働きも低下させてしまいます。免疫力が低下すれば、ストレスも増大します。ストレスが増大すれば、肝臓の機能低下を招きます。
このように、ストレスと免疫力と肝臓の機能は、密接に関係し合っているのです。
肝臓を元気にさせる4つの栄養成分
1.《タウリン》生体恒常性の作用
「タウリン」は、私たち体内のあらゆる組織に含まれています。別名で「アミノエチルスルホン酸」とも呼ばれ、心臓、肝臓、腎臓、肺、脳、さらに筋肉、網膜、卵巣などにも含まれています。
タウリンには、人体の体温・血液量・血液成分などの環境を、生存に適した一定範囲内に保持する「ホメオスタシス(生体恒常性)」の作用や、神経伝達の作用があります。肝臓内では、「胆汁酸の分泌・生成」「肝臓の活性促進作用」「肝細胞の再生促進作用」などの働きをします。
タウリンは、タコ、イカ、牡蠣などに多く含まれています。
2.《オルニチン》オルニチン回路に必要
「オルニチン回路(尿素回路)」とは、肝臓で行なわれるアンモニアの分解・解毒から尿素に変換する代謝サイクルのこと。オルニチンはアミノ酸の一種で、元々体内にも存在し、オルニチン回路を構成する重要な成分のひとつです。
オルニチンはシジミに多く含まれています。
3.《クエン酸》クエン酸回路に必要
「クエン酸回路(TCA回路)」とは、肝臓で行なわれる、糖質や脂質から化学反応でエネルギーを産出するしくみのことです。クエン酸は、元々細胞内に存在する成分で、エネルギー生産活動を増進する働きや、疲労の原因となる乳酸の生成を抑制する効果があります。
さらに、肝臓のエネルギー代謝活動の補酵素の役割を果す、ビタミンやミネラルの吸収を促進する働きもあります。しかし、このクエン酸は、過度の飲酒や喫煙、ストレスや疲労などによって減少してしまうのです。
クエン酸は有機酸の一種で、細胞内で分解されてアルカリ性となります。梅干し、お酢、バナナ、柑橘類(レモン、グレープフルーツ)などに含まれています。
4.《ビタミン&ミネラル》エネルギー代謝の補酵素
肝臓のエネルギー代謝活動には、多くの酵素の働きが必要になります。これらの酵素の働きを助ける役割を持つのが、ビタミンやミネラルの補酵素・補因子です。ビタミンやミネラルが欠乏すると、肝臓は正常なエネルギーの代謝活動が行えません。
また、肝臓では多くの酸素を消費する際に、副産物として有害な活性酸素を産出します。この活性酸素の発生を抑制するのも、ビタミンなどの抗酸化物質です。特に、ビタミンA、C、Eには、強い抗酸化作用があります。また、ビタミンやミネラルを多く含む緑黄色野菜類や果物類には、ポリフェノールという抗酸化物質も多く含まれています。
ビタミンやミネラル、ポリフェノールを多く含む緑黄色野菜類や果物類を多く摂取して、肝臓に栄養素を与えて、元気にさせることが肝要です。具体的な食品としては、ホウレン草、小松菜、ニラ、ブロッコリー、イチゴ、ブドウ、ミカンなどがあります。
肝臓は、内臓の中で最も大きい肝心・肝要な器官です。休ませずに四六時中、酷使するご主人様に忠実で、文句も言わず沈黙して働いています。しかし、何も言わないからこそ怖いのです。いつのまにか自らを病気に追い込み、体内のあらゆる器官に悪影響を与えて、病気を進行させているのです。手遅れにならないように肝臓を労わり、好きな栄養素を十分にあたえてやることが肝要です。
健康の維持は
我々の義務である
ハーバート・スペンサー
まとめ
【夢を叶える体調管理】肝臓とともに元気になる
肝臓を酷使して嫌われるタイプの人
- アルコールに強い人
- 喫煙する人
- 食べ過ぎの人
- ストレスの多い人
- 免疫力が低い人
肝臓が元気になる栄養素
- 「タウリン」生体恒常性の作用
- 「オルニチン」オルニチン回路に必要
- 「クエン酸」クエン酸回路に必要
- 「ビタミン&ミネラル」エネルギー代謝の補酵素
著者プロフィール
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定年退職して無職浪人生活を送る大阪在住の男性です。
未来がどんどん少なくなって過去だけが蓄積されていきます。
有り余る時間を活用して、元気になれる!勇気がもらえる!ような
記事が書けるよう日々奮闘しています。
「未来呼人(みらいよびと)」は、わたしが未来を呼べる人ではなく、
夢ある未来を呼びたいなぁ!という願望を込めて命名したもの。
世の中の多くの人々から元気と勇気をもらいながら、わたしも
元気と勇気を発信して共有していきたいと願っております。