夢を叶える145☆セルフイメージの変容と引き寄せ
NLP(Neuro-Linguistic Programming:神経言語プログラミング)のスキルは、最初はコミュニケーションが中心です。
しかし、NLPの本来の目的は、自分が変わり、環境に適応し、よりよい状態を目指すことです。
「変わる」修行を重ねることにより、よりよい自分にむけて精進しましょう。
【テクマクマヤコン】NLP⑪ 嫌いな自分にさようなら☆NLP流弁証法的止揚術
タイムライン
脳の中の時間軸を、タイムラインと言います。タイムラインには2種類あります。時間軸が自分の外を通るのものを「スルータイム」と呼び、時間軸が自分の中を通るものを「インタイム」と呼びます。
スルータイム(客観)は、時間を連続したものとして捉えるため、時間管理が得意で、時間に正確です。時の流れを目の前で、左(過去)から右(未来)へと捉えています。計画を立てるのが好きで、仕事と遊びの時間を別にしています。自己の記憶をディソシエイト(客観)で捉えています。
インタイム(主観)は、今に集中するのが得意です。過去は後ろにあるので、「過去を振り返る」という言葉を使う人は、インタイムです。計画を立てるのが苦手で、仕事と遊びの時間に違いがありません。自己の記憶をアソシエイト(主観)で捉えています。
以下の人は、自分のタイムラインを分析し、見直してください。
- 将来に不安がある人
- 忙しい毎日に追われている人
- 過去にとらわれている人
- 生きている実感がない人
- 時間管理力が低い人
肯定的意図
スポーツは疲れるので、やりたくありません。また、夜中のインターネットも不健康です。しかし、どのような行動にも望ましい意図があり、これを「肯定的意図」と呼んでいます。スポーツは疲れますが、健康や充実感を得ることができます。夜中のインターネットも、知識や自由を得ることができます。
否定的な行動にも、肯定的意図があります。だから、やめたい行動も、やめられなくなります。たとえば、会議で意見を言わないという消極的で否定的な行動も、「きらわれないように」という肯定的な意図があります。上司に意見を求められても、「きらわれたくない」という意図が邪魔をして言えません。
否定的な行動の肯定的意図は、無意識に働きます。無意識な肯定的意図を知るために、「パート(部分)」という考え方を用います。「自分の中の何かが、この行動に駆り立てます」と自分を見つめてみますが、この自分の中の「何か」が「パート」です。
否定的な行動をやめるためには、「パート」を見つけて、「どうしてそのような行動をとるのですか?」と問いかけます。そして、「パート」となぜなぜ分析(「なぜ?」と問いかけて、でてきた答えにさらに「なぜ?」を何度も繰り返す)をおこなうことにより、否定的な行動の背後にある、無意識の原因をつきとめます。原因さえわかってしまえば、否定的行動の代替案は簡単に見つかるでしょう。「きらわれない」ために会議で意見を言えないのなら、「きらわれない」ために日頃からコミュニケーションをして、何でも言える関係を築いておけばよいのです。
何事にも否定的な人はいます。この場合も、「パート」となぜなぜ分析をおこなってきたように、否定的な人にある肯定的意図を見出せば、より豊かなコミュニケーションとなるでしょう。
6ステップ・リフレーミング
目的を満たす方法は、たくさんあります。否定的行動を避けて、肯定的意図を満たす行動を見つける「6ステップ・リフレーミング(“フレーム(枠組み)”を変える)」というスキルがあります。
ステップ1 (行動の特定)
やめたい行動を選びます。たとえば、三四郎さんは、「会議で喧嘩をしてしまう」というクセがあります。
ステップ2 (パートとつながる)
三四郎さんは、心を落ち着けて、会議で喧嘩をしてしまうパートを感じ、そのパートに、
「コミュニケーションを取ってもいいですか?」
と許可を取ります。
ステップ3 (行動から意図をよりわける)
「会議で喧嘩して、何を得ようとしているのですか?」
と質問します。
「喧嘩を売られたヤツは自分より劣っているから、主張を通すためだ」
と答えました。
「自分の主張を通すために、どうして喧嘩しないといけないのですか?」
「時間短縮になる」
「なぜ時間短縮しないといけないのですか?」
「せっかちだから」
このような内部討論で、時間短縮するために会議で喧嘩することがわかりました。
ステップ4 (あたらしい行動を提案してもらう)
今度は、クリエイティブなパートとコミュニケーションします。
「せっかちな性格に対し、代わりの行動は何ですか?」
と質問してみました。すると、クリエイティブなパートは、
「十分、時間があるので、あわてる必要がないことを理解する」
というアイデアを出しました。
ステップ5 (受け入れてもらう)
三四郎さんは最初のパートに、
「あわてる必要はなんですか?」
と問いかけました。
「ない」
という返答がありました。
ステップ6 (エコロジー・チェック ~ 内外の生態系を考慮)
三四郎さんは、
「ゆっくりと行動することに、反対のパートはありますか?」
と自問自答しました。そして、「ゆっくり行動すること」に反対するパートがないことを確認しました。
三四郎さんは、ゆっくり行動することを想像してみました。
そして、会議では、十分に時間を取り、何事も落ち着いて説明すると、喧嘩にもならないのでいい気分になりました。今後、会議では喧嘩にはならないだろうと感じました。
最後にこのように、あたらしい行動が自他ともにムリがないことを確認し、自分の中に定着させます。反対するパートがあれば、ステップをはじめの方から繰り返し、すべてのパートと、すべての人が満たされる解決策を見つけだします。
ビジュアル・スカッシュ
肯定的意図を満たすための行動が相反するとき、葛藤が起きます。葛藤は、どちらか選ぼうとするから苦しいのです。相反する行動を統合すればいいのです。このためのイメージング・スキルを「ビジュアル・スカッシュ」といいます。
ひよこさんはダイエットしたいけれども、ついつい食べてしまうという葛藤に悩んでいます。そこで、ビジュアル・スカッシュに取り組んでみました。まず、ダイエットしたいパートを左手の上に出してみました。そのパートの重さ、温かさ、色、質感を感じながら、
「ダイエットすることによって何を得ようとしているのですか?」
と質問します。
「美貌」
と答えました。
今度は、物を食べてしまうパートを右手の上に出しました。そのパートの肯定的意図を感じながら、
「物を食べることで何を得ようとしているのですか?」
と質問しました。
「空腹の回避」
と答えました。
お互いのパートを向いあわせ、話し合わせます。お互いのパートの肯定的意図を生かした、新しい行動はないだろうか?そうだ、あまり太らないおやつを食べると、「美貌」も保てるし「空腹の回避」もできる!左手に出した「ダイエットしたいパート」と、右手に出した「食べたいパート」を、手をあわせることにより、統合しました。このパートは、「美貌のために太らないものを食べよう」とする、新しいパートになりました。誕生したパートのサブモダリティー(感覚の要素)を感じ、胸に取り込んで定着させます。
自分の嫌な部分をなくすため、「タイムライン」の分析、「肯定的意図」を使用した6ステップ・リフレーミング、ビジュアル・スカッシュのスキルを使います。これらを繰り返し練習し、潜在意識にプログラミングすることで、変身することができるのです。
まとめ
【テクマクマヤコン】NLP⑪ 嫌いな自分にさようなら☆NLP流弁証法的止揚術
- スルータイムは客観的、インタイムは主観的。
- 否定的な人にある肯定的意図を見出す。
- 6ステップ・リフレーミングで、内部対話をする。
- ビジュアル・スカッシュで、統合する。
著者プロフィール
- 理系大学を卒業し、製造業に携わっているにもかかわらず、西洋や東洋の思想に興味を持ち、コツコツと勉強しています。
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