夢を叶える145☆セルフイメージの変容と引き寄せ
前回に引き続き「メタ視点」「メタ思考」に関するお話です。自らにパラダイム・シフトを起こすためには、私たち自身の思考プロセスにも注意を払わなければいけません。
勇者ひよこ
あなた自身にパラダイム・シフトを起こす方法~新しい「視点」を手に入れて夢や目標を実現する~その4
視点が低くなってしまうとき
前回まで「メタ視点」の重要性について述べてきました。何かを学んだとき、これまでになかった視点を手に入れることによって、私たちは心身ともに成長します。私たちにとっての学びとは即ち、以下の3つです。
- 新しい分類・区別の方法を身につけること
- モノの見方を変えること
- 実際の行動を変えていくこと
特定の分野で他人より卓越した成果を出す人がいるのは、彼らが高い視点でその分野に関する物事を分類しているからにほかなりません。あなたも、あなた自身の専門分野においては、全くの素人とは違った視点で物事を見ているはずです。それがあなた自身の強みです。
たとえ全くの素人分野であっても、修練を積むことによって、今までより高い視点を身に付けることが可能です。あなたの新しい力が出せるようになるとすれば、非常に喜ばしいことではないでしょうか?それは、人間としての成長にもつながるはずです。
へたれひよこ
- 気がつけば目の前の瑣末な出来事に右往左往している
- 全体として考えると何の利益ももたらさない行動に終始する
- どう考えても非効率で不利益な行動を選択する
この答えとして、他人の価値観や思い込みなどに影響を受けてしまうことによって、知らず知らずのうちに視点が低くなっていることが挙げられます。
つまり周囲の考え方や言動を盲目的に真に受けてしまうため、本来「メタ視点」によってじっくりと考えるべきことも、他人任せにしてしまうということです。
私たちが他人に影響されてしまう心理とは?
説得術に関するエキスパート、デイブ・ラクハニ氏は、著書『説得の心理技術~欲しい結果が手に入る「影響力」の作り方~』のなかで、私たちが問題解決という視点から深く考えることをせず、周囲の影響を受けてしまう理由をこのように述べています。
答えは極めてシンプルだ。
解決手段を模索している人は、効果のありそうな解決策こそが適切な解決策だと思い込む傾向にあるからだ。
人間は「これこそが今抱えている問題(あるいは欲望)に対する解決策としてふさわしいものだ」と正当化したり、こじつける方法を探したりする。
デイブ・ラクハニ
さらに同著では、このような状況には「80:20の法則」が当てはまると述べています。パレートの法則とも呼ばれますが、経済学者ヴィルフレド・パレートによる「2割が全体の利益をもたらす」というもので、経済だけでなくプログラミングや自然現象などにもよく用いられます。
これは、まさに「他人に操作されている心理状態」です。この心理プロセスを経て、せっかく高くキープしていた視点は、知らず知らず低くなってしまうのです。
参考文献『説得の心理技術~欲しい結果が手に入る「影響力」の作り方~』デイブ・ラクハニ著
「メタ思考」トレーニングのススメ
誰の考え?
最終的に他人の意見や解決手段を受け入れるにしても、メタな視点から熟慮のうえで受け入れるのと、盲目的にその考え方に従うのとでは、大きな大きな差があります。
低い視点のまま問題を解決を試みても、「うわべ」の現象にばかり目がいくため、問題の構造そのものを理解して解決するには至りません。私たちは他人に頼る以上に、「自分自身の視点」に頼らなければならないのです。
そのためには、これまでくり返し述べたように、日頃から高い視点で物事を考えるようにする必要があります。こういった自己改善の技術は、実践を通じて磨かれていくはずです。もともと「メタ思考」が得意なタイプも存在しますが、そのような人ですら、日頃の鍛錬は必須といえます。
ちなみにパラダイムシフトは、論理的思考やパースペクティブに関する記事を読むと理解が深まると自負しています。興味があればこちらのCOLT記事一覧からご覧ください。
樹木にとって最も大切なものは何かと問うたら、
それは果実だと誰もが答えるだろう。
しかし実際には種なのだ。
フリードリヒ・ニーチェ
まとめ
あなた自身にパラダイム・シフトを起こす方法~新しい「視点」を手に入れて夢や目標を実現する~その4
- たとえ高い視点で物事を分類し、高いパフォーマンスを実現しようとしても、私たちは往々にして失敗してしまう。その原因には、他人の価値観に影響を受けることで、知らず知らず視点が低くなってしまうことが挙げられる。
- 懸命に解決手段を模索している人は、効果がありそうだと感じた策を「最も適切な方法」だと思い込む傾向にある。それが他人に提示されたものであっても。
- 低い視点のまま問題を解決しようとしても、根本的に問題を解決することはできない。私たちは他人に頼る以上に「自分自身の視点」に頼らなければならない。そのためには、日頃からメタ思考のトレーニングが重要だ。
著者プロフィール
- WEB制作・マーケティング業に従事。各種WEBメディアにて、ビジネス系記事の寄稿もしています。
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