夢を叶える145☆セルフイメージの変容と引き寄せ
プライドを持つことはとても大事です。自分の仕事にプライドを持って取り組むことで、より良い仕事をすることができます。
しかし、キリスト教の七つの大罪にも数えられるプライド。プライドは時として仕事の、そして人生の邪魔にもなりかねません。
果たして、プライドはあった方がいいのか。それとも、ない方がいいのでしょうか?
【プライド】誇りを捨てよ!矜恃を持て!
プライドは必要?不要?
2017年1月から3月までTBSで放送されたドラマ「就活家族」で、三浦友和さんが演じた父親は、トラブルから会社を辞めたことを家族に言い出せませんでした。
元・トップ企業の幹部
ドラマの最終回で、やっとこの父親は「意地の張り方を間違えたのかな」と反省します。このように、プライドは力になることもあれば、足かせになることもあります。
お笑いコンビのロンドンブーツ1号2号の田村淳さんは、著書「日本人失格」の中で、他人に認めてもらうために自分を押し殺すのはアリか?それとも、ナシか?という話題について触れています。
淳さんは、アリ派とナシ派それぞれの視点に立って話を進めていきます。
- アリ派の意見
「自分を殺す」とは、「目的のために自分を変えてみる」ということ!
完全に自分の魂を捨ててしまうのではなく、目的を達成した後に、自分の魂を取り戻せばいいので、自分を殺すのはアリ。
- ナシ派の意見
自分を偽ってしまったらその負い目が一生続く!
周囲に合わせて生きるのは、その人本来の生き方ではない。だから自分を殺すのはナシ。
淳さんは双方の視点から検討したうえで、「個人的には自分を殺すのはアリ」と結論付けています。
これはそのまま、「プライドは捨てるべきか、守るべきか」という議論に置き換えることができます。
プライドの扱い方
矜恃について
「プライド」を意味する言葉に「矜恃」があります。
「矜持」と書かれることもありますが、正式には「持」ではなく「恃」です。
- 「矜」という字は、もともとは矛の柄の部分を表す言葉でしたが、「ほこり」という意味も持っています。
- 「恃」という字には「たのむ/たよる」という意味があります。
ひよこ職人
面白いことに、「矜」という字には「あわれ」という意味もあります。むしろ、こちらの方が本来の意味に近いです。
プライドを持つことがあわれなのか。あわれな状況の中でプライドを持つことが矜恃なのか。
「矜恃」という言葉がどのように使われているかを見てみると、おそらく後者の方の意味でしょう。
プライド
矜恃と誇りの違い
では、この「矜恃」と、いわゆる「誇り」はどう違うのでしょうか?
- 「矜恃」は守るべきプライド
- 「誇り」は邪魔となり、捨てるべきプライド
矜恃と誇りはほとんどの場合、入れ替えても意味が成り立ちます。しかし、確かに違いがあるのです。それは、人に見せるか見せないかです。
例えば、学校の野球部が大会で素晴らしい結果を残したとします。全校集会で校長先生が言います。
「野球部は我が校の誇りだ!」
この文章の「誇り」を「矜恃」と入れ替えてみましょう。
「野球部は我が校の矜恃だ!」
こういう言い方はしませんね。
他者に見せることができるということは「他人の評価に左右される」という面も持っています。
そのため誇りは、時に自分を誇大に誇張して、よく見せようと背伸びするのにも使われます。
「プライドが邪魔して◯◯できなかった」といった場合の「プライド」が、この種の誇りです。他人に自分がどう見えているか?それが誇りのもとになっています。
自意識
結果的に、人から悪くみられます。
一方、矜恃は他人からどう見られているか?を気にしません。そもそも「あわれな状況の中でも保っているプライド」が矜恃です。周りからどう思われようが、「武士は食わねど高楊枝」なのです。
矜恃は誰かに見せるためのプライドではないため、より密接に自分の信念に結び付きます。
- たとえお金がなくても、犯罪まがいの仕事はしない
- たとえみっともなく見えても、自分が悪い時はきちんと謝る
こういった「胸を張る」という意味でのプライド、それが「矜恃」です。
冒頭のドラマの父親は、「元・トップビジネスマン」という誇りを捨てきれなかったから、ことごとく就職活動がうまくいかなかったのです。
ちっぽけなプライドこそ、その選手の成長を妨げる
野村克也
まとめ
【プライド】誇りを捨てよ!矜恃を持て!
- プライドには「矜恃」と「誇り」の2種類がある。
- 「誇り」は「周りからどう見られているか」に左右される。
- 「矜恃」は「周りからどう見られても構わない」という覚悟のもとで守る信念のこと。
著者プロフィール
- 2015年にピースボート地球一周の船旅に参加し、現在は仮面ライダーの記事を中心にフリーライター業。また、埼玉を中心に、道端の野仏から日本の民俗を研究している日本民俗学ファン。現在、船旅や日本民俗学などをテーマにしたブログ「僕らは旅人」を展開中。
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