夢を叶える145☆セルフイメージの変容と引き寄せ
前回は、睡眠の基礎知識をお話しして、質の良い睡眠とは何かをみてきました。
今回は、良い睡眠をとって、脳の疲労を素早く回復させる方法についてです。良い睡眠をするためには、より深い睡眠状態が、より長くつづけばよいのです。そのための5つのトピックをお伝えします。
【入門編】睡眠があなたを変える
1.温度と湿度
上田一郎(監)「睡眠とメンタルヘルス」では、
- 裸で寝る場合は、29℃が最も深い睡眠状態になれる
- 毛布を使用する場合、睡眠に影響を及ぼさない温度範囲は13~25℃
- 毛布と布団を使用する場合は、3~17℃
という実験結果を示しています。
また、相対湿度は低い方が熟睡できる、という結果が出ています。
2.明るさ
睡眠ホルモンといわれているメラトニン(Melatonin)という物質があります。メラトニンは、トリプトファンからセロトニンを経て、体内で生合成されます。メラトニンは、明るいと合成されません。暗くなると、セロトニンからメラトニンが合成され、メラトニンの濃度が高くなると、眠くなってくるのです。だから、熟睡するためには、朝から夕方まで起きていることが大切です。どうしても疲れて眠たい場合は、朝、二度寝するよりは、午前中は起きていて、午後から昼寝をするという生活パターンがよいでしょう。朝の二度寝よりは昼寝の方が、生活のリズムが狂わないのです。
- 睡眠時に少しでも明るいと、熟睡を妨げます。カーテンの隙間から外の街灯の明かりが入ってくる寝室は、要注意です。分厚い遮光カーテンに変えてみましょう。
- 就寝前にPCやスマホを操作すると、途端に眠気が覚めます。目に明かりが入り、また、論理的思考をしてしまうので、眠気が覚めるのです。こうして、一日の睡眠リズムが崩れるのです。睡眠リズムを保つためにも、寝る前はPCやスマホは控えましょう。
3.音
騒音があると、落ち着いて眠れません。騒音対策のためにも、厚いカーテンは大切です。
マスキングという裏ワザもあります。騒音を消すくらいの、あなたの好きな落ち着いた音楽等を流すのです。すると騒音が気にならなくなり、熟睡できます。マスキング効果を利用するため、ホワイトノイズ発生器も売られています。ホワイトノイズとは、あらゆる可聴周波数で、一定の強度のある雑音です。
類似したものに、ヘミシンクがあります。特別な処理をした音楽を聴くことでリラックスし、脳波が変わるそうです。私は、ヘミシンクの効果はマスキング程度と考えています。音楽を聞いて脳波が変わるのなら、大音量で脳波をθ波にする音楽を流すようなテロ行為もありえるはずです。
バイノーラルビートという音源もあります。
たとえば、右の耳から600Hzの音を聞き、左の耳から610Hzの音を聞くと、周波数の差がうなりとなるので、10Hzのうなり音が脳の中で発生するわけです。当然、ヘッドホンで聞かないといけません。この10Hzはα波の領域なので、眠りやすくなる、というのです。ヘミシンクは、もともとバイノーラルビートに、ピンク・ノイズ(強さが周波数に反比例する、1/f の雑音)を重ねた音源でした。
だけど、聴覚神経で10Hzのうなりが発生しただけで、脳波が変わるのでしょうか。今後の展開に興味が持たれます。
4.飲食・入浴
就寝前の3時間は、食事と入浴はNGです。
食事をすれば眠くなるのでは?と思われるかもしれませんね。でも、食事で眠くなるのは、胃が働いているからです。あまり胃腸に負担をかけないで、床に就くのが疲労回復のコツです。どうしてもお腹がすいて眠れない場合、脂っこくない炭水化物(パンやごはん)を食べましょう。
同様に、入浴すると血流がよくなります。入浴すると、風呂の中で眠くなるのでは?と思われるかもしれませんが、入浴中に眠くなるのは、脳がショック状態にあるからです。ムダに血流を良くして床についても、質の良い睡眠はできません。お風呂はリラックスしてリフレッシュするため、早めの時間帯に、熱すぎず、ぬるすぎない温度(40℃前後)で入りましょう。
また、カフェインと刺激物には要注意です。
- コーヒーや緑茶には、カフェインという興奮性物質が入っています。これらを飲みすぎると、眠れなくなります。
- 辛いものや刺激のあるものを食べると、質の良い睡眠がとれなくなるときがあります。
5.運動
現代人は、運動不足すぎます。だから、メタボリック症候群が蔓延するのです。運動をすれば、健康になれます。体が鍛えられるから、そして睡眠の質があがるからです。運動には色々な種類がありますが、睡眠の質をあげるには、有酸素運動が効果的です。
ここでいう有酸素運動とは、マラソン、登山、長距離のウォーキングです。瞬発力系の運動は、糖分がエネルギー(糖分を燃焼)となりますが、持久力系の運動は、脂肪がエネルギー(脂肪燃焼)になります。マラソンや登山では常識ですが、脂肪燃焼にはコツが必要です。糖分をとってから、糖分を燃焼する運動を10分以上つづけます。すると、脂肪燃焼のスイッチが入るのです。糖分をとらないで運動しても、スイッチが入らず、身体が動かなくなったり、無駄につらくなったりするのです。
有酸素運動をすると、適度な疲労感が体に残ります。この疲労感が脳を刺激し、脳は身体を休めようとします。このようにして質の良い睡眠ができるのです。
ストレスを溜めこんだり、床に入ってから考え事をすると、質の良い睡眠はできません。少しでもストレスを感じたら、こまめに解消するべきです。これからは、ストレスが敵となる時代がつづくでしょう。ほかにも、痛みを伴う病気、呼吸器・神経疾患、心臓・ホルモンの病気、皮膚炎は、不眠や睡眠不足を引き起こします。また、睡眠時無呼吸症候群も、睡眠不足を引き起こします。
「睡眠不足になる仕事に就いてしまったら、睡眠を十分にとれるような仕事に転職したほうが、長い目で見たら得をする」という主張まで出てきました。ブラック企業の増加、景気の低迷などにより、世の中全体が睡眠不足です。多くの人が質の良い睡眠をとれば、日本はあらゆることで回復するかもしれません。だから、あなたも質の良い睡眠をとり、日本を元気にする運動に参加しませんか?
Every time I get to sleep every night, I die.
And when waking up in the next morning, it’s reborn.
毎晩眠りにつくたびに、私は死ぬ。
そして翌朝目をさますとき、生まれ変わる。
マハトマ・ガンディー
まとめ
【入門編】睡眠があなたを変える
- 【温度と湿度】涼しく、カラッと
- 【明るさ】昼は明るく、夜は暗く
- 【音】静かに、耳栓する
- 【飲食・入浴】睡眠の質は「寝る前」に決まる
- 【有酸素運動】糖質が運動の種火になる
著者プロフィール
- 理系大学を卒業し、製造業に携わっているにもかかわらず、西洋や東洋の思想に興味を持ち、コツコツと勉強しています。
引き寄せ2017.12.25パワーストーン① 酸化ケイ素系
チャレンジド1452017.11.22自由と役割について
生と死2017.11.22「本当に生きる」ということ
悟り2017.10.30ヘルメス思想について☆引き寄せの法則の基本思想