夢を叶える145☆セルフイメージの変容と引き寄せ
前回は、「弱さ」から「保証」に頼るのではなく、「強み」で生きることの重要性を述べました。今回は「そもそも、強みとは?」と掘り下げます。
私たちは、自分なりの「強み」に立脚したポジションを確立し、「強み」に基づいた戦略を立てなければならないでしょう。これはビジネスだけでなく、人生全般にいえることです。
【強みの見える化】「強み」と「弱み」で夢を叶える③ 「当たり前」の武器
「強み」って、なに?
「強み」で生きるためには、まずは「強み」を明確にしておかなければなりません。あなたにとって「強み」とは、何を指すでしょうか?人によって「強み」という言葉から連想するイメージは違い、その定義すら微妙に違ってきます。それでも大雑把には、多くの人が「仕事で成果をあげやすい分野」「人と比べて優秀な結果を出しやすいもの」などと曖昧に定義しています。
確かに、自らの強みを理解し、最大限に活用することで、パフォーマンス(Performance:成果)を最大化することができるはずです。心理学的な面からも、「強み」を発揮できる適切な場に身を置くことは、精神的にもプラスの影響を与えることがわかっているのです。だから、もう少し突っ込んで「強み」をより具体的に定義してみましょう。たとえば・・・
「強み」とは、
ひとことで言ってしまえば、
「常に完璧に近い成果を生み出す能力」
(さあ才能(じぶん)に目覚めよう,日本経済新聞出版社,28頁)
「常に完璧」という表現は些か極端ではないかと思う人もいるでしょうが、過去の自分はもちろん、冷静に他者が成し遂げてきた成果を考えると、頷けるところがあるのではないでしょうか?たとえばイチロー選手は、「安打(ヒット)」という分野で世界トップレベルの打者として認知されています。決して「ホームラン打者」という色分けではありません。またビル・ゲイツも、超一流のアプリケーション「開発者」であり、トップレベルの「営業マン」というわけではないのです。同様にタイガー・ウッズも、ロング・ショットでは世界トップレベルだったわけですが、決してバンカーからのリカバリーが得意な選手ではありませんでした。
人それぞれ「強み」となる分野は違っていて、世界レベルと称される人々でも「常に高レベルの結果を生み出す」ことのできる分野は、ある一定の範囲に収まっているのです。
「強み」の「見える化」
「強み」は「成果」という、目に見えて、なるべく定量化できるものに置き換えて考えることが重要です。「強み」を確信し、説得力のある主張をするためには、客観性が必要になるからです。
「強み」は、成果によって測られる。
「強み」は、決して抽象的なものではなく、
成果という具体的なものの中に、
その姿を表すのだ。
ピーター・ドラッカー
これが意味するのは、必ずしもあなたが「好きなこと」が強みになっているとは限らないということです。たとえ楽しいと感じることであっても、「成果」として認められないものならば、それは決して強みとはいえないでしょう。むしろ、それに固執してしまうことで、自らの成長を妨げてしまう「弱み」といえるかもしれません。
一方、自分で気づいていなかったとしても、「勝手に」成果があがってしまう分野も、ごく狭い範囲かもしれませんが見つかるはずです。
たとえば著者の場合、英語など外国語の「発音」という分野では、かなりの強みを発揮できる自信があります。実際、ネイティブ・スピーカーの多くに褒められ、一度、発音の「しかた」を覚えてしまえば、ネイティブ・レベルで自然に発音できると自負しています。そしてこれは、特別な訓練をしたわけではなく、いつの間にか、自然にできるように「なっていた」のです。これは決して、自慢ではありません。なぜならば「発音」以外の面では、人並みかそれ以下だからです。英語のリスニングにはかなり問題があると感じていますし、よい英文を書けるというわけでもないのです。あなたもそういった、「自然に」成果をあげられるものを、ひとつやふたつ、もっているはずです。
「強み」は、ほとんど苦労を伴わずに成果をあげられる分野ですので、あなたは「当たり前」だと思ってしまいがちですが、決してそうではありません。そういったものこそが、実はあなたの「強み」である可能性が高く、「当たり前」を磨きあげることで、人には真似できない「武器」とすることができるのです。
次回は、強みが認識されにくい原因と、強みを知るヒントをお伝えします。
何事かを成し遂げるのは、強みによってである。
弱みによっては、何も行うことなどできない。
ピーター・ドラッカー
まとめ
【強みの見える化】「強み」と「弱み」で夢を叶える③ 「当たり前」の武器
- 「強み」とは、「常に完璧に近い成果」を生み出す能力。
- 「強み」は、「成果」で測られる。自分にとっても、他者に認知させるためにも、「強み」の証明には客観性が必要。
- あなたが「自然に」高い成果をあげられるものは?
著者プロフィール
- WEB制作・マーケティング業に従事。各種WEBメディアにて、ビジネス系記事の寄稿もしています。
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