とりわけ大切なことを、「肝心」とか「肝要」と言います。また、「肝入り(肝煎り)」は、江戸幕府の支配役や、世話役の要職名でした。「肝に銘ずる」と言えば、強く心に受け止めて、決して忘れないことです。どれも重要な臓器、肝臓の「肝」です。肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれるように、休むことなくセッセと働き続けています。文句のひとつも言わないのは、酷使している相手がご主人様だからです。肝臓は、内臓器官の中では、最もご主人様に忠実な働き者だといえます。
肝臓に嫌がられるのは、「アルコールに強い人」「タバコを吸う人」「食べ過ぎの人」「ストレスの多い人」「免疫力の低い人」たちです。これらが重複して該当する人は、最も嫌がられるタイプで、肝臓の気持ちがキレてしまうと、働きをボイコットされてしまいますよ。
肝臓は「生体内の化学工場」とも言われるほど、重要な内蔵器官です。黙々と懸命に働く肝臓を思いやって、元気づけてあげないと、さまざまな病気のしっぺ返しを受けることになりかねません。今回は、沈黙の肝臓に成り代わって、不平・不満をお伝えします。