夢を叶える145☆セルフイメージの変容と引き寄せ
海外旅行をした際に、日本人が頭を悩ますひとつに「チップ制度」があります。日本にはない習慣のため、チップを渡すべき場なのか、相場はいくらなのか、判断が難しいものです。
チップは、日本での「心づけ」の意味もありますし、国によってはチップが「給料」となる場合もあります。しかし、このチップに対してストレスを感じてしまうのは、そもそも「お金」にまつわる考え方に原因があったのです。
【お金で「買える」幸せ】ストレスを感じないチップの考え方
チップは「ルール」?
「チップは、どれくらい払うものですか?」
アジアを放浪している私は、そんな質問をよく受けます。欧米諸国と違い、そこまではっきりとしたチップ制度がない国の場合、明確な金額を伝えることは難しいため、「お気持ちでお考えいただければ」と答えます。
チップの習慣が少しある国では、チップは「よいサービスや、美味しい料理に対して渡すもの」です。しかし、これを「渡す必要がないなら、お金を渡さなくていい」と捉える日本人が多くいます。せっかく頑張っても、チップがないとなると、働く側は残念な気持ちになってしまいます。チップといってもわずかな額ですが、それで人の「気持ち」が変わるのです。美味しい食事をし、サービスがよいお店だったのに、会計の時点でサービスチャージが含まれていないなら、チップを置いていくのがスマートな行動です。わずかな額、たとえばお釣りの端数などでもよいのです。
日本から、友人の良子が訪ねてきた際に、一緒に食事にいきました。庶民のための食堂で、お酒を飲みながら食事をして、良子は異国の味を「とっても美味しい!」と楽しんでくれました。私はお会計の際に、切りのよい金額で割り、端数はチップとしてテーブルに置きました。すると良子は、
「なんで、チップ渡すの?」
と聞いてきました。「サービスがよかったし、美味しかったからよ」と言うと、良子は、
「もったいない!」
と、眉をひそめたのです。しかし、チップの文化が少しある海外では、気に入ったお店や良いサービスには、チップを払うのは普通の習慣です。それは「お金」ではなく、「気持ち」を表すものなので、お金に執着しません。そのかわり、よいと感じなかった場合は、チップをあげる必要はないのです。チップは、あげるという「ルール」があるからやむを得ずあげるもの、とする日本人の考え方とは違うのです。
お金と気持ちのバランス
海外の旅先で、現地のドライバーにお願いして観光をする場合、ある程度、親密になることでしょう。中にはダメダメな人もいますが、一生懸命、がんばってくれるドライバーも多くいます。その際、「観光先では、ドライバーに食事をごちそうするべきですか?」と聞く人もいますが、もちろん、そんなルールはありません。が、義務ではありませんが、チップ代わりに、食事を一緒にする人もいます。残念なのは、「ルールでないのであれば、する必要性はない」と考える日本人が多いことです。
たとえば欧米人の場合、部屋代や観光代をディスカウント要求する人も多いのですが、よいサービスを受けた場合は、チップを渡していくケースがよくあります。トータルの出費は変わらないので、彼らの負担額は同じでも、気持ちの問題なのでしょう。
- ドライバーへの食事を悩む人の根底には、「損をしたくない」という心理があります。
- 欧米人のケースは、サービスの良し悪しを見てから決めたいという心理です。
ここが、大きく違うポイントです。ありがとうという気持ちを、お金で示すことに抵抗があるのはわかりますが、郷に入れば郷に従うことです。そして、チップを「損」と考えるか否か、これは考え方次第です。チップを払わなければいけないから払うという考え方よりも、「ありがとう」という気持ちを伝えたいと考えれば、温かい気持ちですごせるはずです。わずかな金額で、幸せを感じられるのです。自分のために頑張ってくれた労力をねぎらう気持ちをこめて、食事をごちそうしたり、チップを渡すことから、信頼関係が生まれることもあります。そんな信頼は、お金だけのつながりだろうと考える人もいますが、それは一部の場合です。チップから、別の形の人としてのつながりになり、互いに感謝をし合う関係にも発展し得るのです。一期一会の「ありがとう」は、「チップ」として表現しないと、「損」なのかもしれません。
あなたも何かをする時に、ルールばかりを気にするより、自身で考えるクセをつけてみませんか?ネットの情報を集めすぎるのではなく、まず、自分自身の考えで行動し経験していくことが大事です。そして、お金を大切にするのもよいですが、あまりにも惜しみすぎると、発展性や幸せを失ってしまいます。自分の欲のためだけにお金を使っていると、ストレスも溜まりやすくなります。少し考え方を変えるだけで、別の形の笑顔を得られることもあるのです。
危険を冒して前へ進もうとしない人、
未知の世界を旅しようとしない人には、
人生は、ごくわずかな景色しか見せてくれないんだよ。
シドニー・ポワチエ
まとめ
【お金で「買える」幸せ】ストレスを感じないチップの考え方
チップをストレスに感じない方法!
- 「正しい」習慣かどうかを、色眼鏡で判断しない。
- チップの文化の「意味」を理解しよう。
- 「ありがとう」の気持ちを、恥ずかしがらずに素直に表す。
- 仕事への評価を、正しく見ることができる「目」を養おう。
- 言葉に不安があっても、自分の行動に「意思」を持とう。
著者プロフィール
- 遅咲きの旅を終え、海外在住9年目。日系企業のOLなどを経て、現在はノマド生活を送っています。様々な土地で色々な人々と過ごしながら、お金では買えない大事なものを得る毎日です。
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