夢を叶える145☆セルフイメージの変容と引き寄せ
なんでそもそも地域移行が必要か?
現在国は大規模な入所施設の新たな建設をやめ、グループホーム、デイサービス、ヘルパーなど地域で暮らせる政策を進め、精神障害者の長期入院も三カ月以内と基本定められています。
今ではあり得ない話ですが、精神障害者を自宅の一室や敷地内の小屋などに閉じ込め監禁する「私宅監置」が1900年に施行された精神病者監護法によって、届け出をするなど一定の要件の下に合法的に認められ、多くの精神障害者が長年治療も受けず、不衛生で非人道的な環境に置かれていました。
それから50年後の1950年に精神衛生法が施行され、「私宅監置」はようやく禁止される事になりました。
時代をさかのぼると江戸時代は、こういった精神疾患は病気ではなく、先祖のたたりなどといった非科学的な事が信じられて完全な偏見や誤解ですが、そういった病気がでるのは家系の問題だと病気に対する無理解で、身内の事は身内で何とかすべき、外に出すのは恥ずかしいという意識がありました。
私宅監置廃止からも座敷牢というところに閉じ込めておくという事もありましたがその時代イタリアでは、法律により今では長期入院するような精神科病院は全くない状況にまでいっています。
患者さんは基本は地域で暮らす。
作業所のようなところに患者さんが通っている場合、症状が悪くなったりすると作業所に泊まってケアを受ける。
でもそれも非常に短い間、1日とか2日。
症状が落ち着いたら、また家で暮らすのが基本という考えで、イタリアはやっています。
地域の人たちも、そういうものだと受け入れて、価値観を変えていて精神疾患の場合は、急性の1番ひどい状況が落ち着いたら、後は家で暮らすものというふうに受け入れているので、それで上手くいっていて、しかも、それも決めるのは患者さん本人。
周りの人たちが無理やり強制入院をさせたり、ましてや入院して拘束というような事は絶対にしない。
患者さん自身が、『少し調子が悪いみたい、だから今日はここに泊まっていいかな』とか言って、ケアハウスのようなところに泊まる。そうすれば、ドクター、ナース、ソーシャルワーカー、色んな人たちがチームで関わって、その急性期の時だけ上手くやり過ごせば、またきちんと地域で暮らせる事が実証されています。
私宅監置廃止から69年日本では経ちましたが、今でも社会的入院や社会の価値観が昔と変わってない部分もあり、だから、地域移行が必要だと言われ続けています。
日本で当たり前に障害者が地域で暮らせて地域移行が言われなくなる時が来るのでしょうか?
まとめ
まとめ
1900年に精神病者監護法によって私宅監置された
1950年に精神衛生法により私宅監置廃止
イタリアでは長期入院する精神科病院は全くない
著者プロフィール
2019.06.15多様な生き方ができる時代・型をぶっ壊そう
2019.06.06夢を取り戻す地域移行22・私宅監置廃止から69年
2019.05.29インクルーシブ社会の理想・見えない壁を壊そう
2019.05.23夢を取り戻す地域移行21・どんな人でも夢が持てる社会とは?